ひさしぶりに雨の日が続いている。
3月になったけれど春らしさはなくて外は灰白色の世界。薄暗いし寒いから冬のよう。
水仙の花もだんだん開いてきているし、
梅も咲き始めているから春が近づいているのは知っている。
空気があったかくなってからだがほわっとゆるんだり、縁側の窓を開けたりできるのが待ち遠しい一方で、春の手前の冬の名残りのこの感じも好きだなと思いながら家に籠ってこれを書いている。
明かりはつけず障子から入るぼんやりした光と、こたつの上のろうそくの影を横に見ながら。
ブログを書きたいとずっと思っていた。
いつから思っていたのかもう思い出せない。
書くことが好きで、思春期の頃から手紙や交換日記や、自分の心情や出来事を書き綴った日記や記録やとにかくたくさんいろいろ書いてきた。
今でもその片鱗が手元に残っていてブリキの缶にA4のノートがびっしり詰まっている。持つとどっしり重い。
何が書いてあるのかを見る勇気はなくてそのままだけど、捨てる勇気もまだない。
思い続けてきたことをようやく始められることはうれしい。
やりたかったことをこうしてできている自分がうれしい。
私の中に浮かぶことごと、
ぷくぷくと地表から湧く水のように生まれ続けるものをこの腕を通して出していけたら。
日々の営みとして、自分と交感する時間として、気楽にリズミカルに純粋に書きたいことを書いていけたら。
これからは自分のために人生を生きていきたいと思っているから、少しずつそちらをやっていこう。
夕方、息吹を迎えに行ったらばったり会った人からうれしい報告をもらった。
それをたしかめるため足を延ばした光景を前にして胸がふくらんだ。小雨に降られながら息吹とふたり、わくわくずんずん歩いた。
自分のために生きることから広がっている世界がある。
春が待ち遠しい。
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