歌をうたうのは楽しいこと。
最初にそうはっきり認識したのは保育園のころ。
母親に連れられて行った歌の教室で、
「どじょっこだ〜の ふなっこだ〜の」と楽しく歌ったのを覚えている。
小学生のころは、
学校の帰り道にはいつも自作の歌を歌っていた。
高校生のころは、
毎年かならず合唱祭委員に立候補した。
大人になってから、
また歌を歌いたいと思い、
それもできれば日本語で歌いたいと思い、
シャンソンを習いに行った。
震えながら舞台に立ち、
人に聴かせるため魅せるために歌を歌う。
情念と魂が混ざったようなシャンソンを、
腹の底から歌い上げる。
それは一種の芸事のようなもので、
あざやかで得難い体験だった。
今はもっとシンプルに。
気に入りの歌があれば、
それをくり返しうたうのもいい。
歌ですらなくてもいい。
あーー
うーーー
声をだす。
音をだす。
思うままに、
出てくるままに。
ただし、
目的ははっきりしている。
自分が気持ちよくなること。
歌いながら感じること。
楽しむこと。
歌をうたう 声をだす
